「のびのび充実保育」

ある朝、年少さんが園庭に出てみると・・・。
「あれぇ〜」「何か落ちてるね」「だれのだろう?」
すると子どもたちが「なわとびだ!」「ここに名前が書いてあるよ!」

「きっとこまってるねぇ、届けてあげよう」みんなで考えて届ける事になりました。
でも どこに届けたらいいのかわからいよ・・・。
保育者は「そのお兄ちゃんのお部屋あそこなんだけど・・・」ちょこっとひかえ目に指を差しました。
「よしっ、みんなで届けよう!」

お部屋に到着。
みんなが脱いだ履物をそろえてくれる子がいました。子どもの気づきと思いやりの行動に保育者は「ありがとう」と声を掛けました。
いよいよお部屋の中に入って行きます。保育者は子どもを信じて外からそっと見守ります。「お兄ちゃんいるかなぁ」
「あっ! ぼくのだ!」「届けてくれてありがとう!」
無事落とし物を届けることができたようです。
保育者は一人ひとりに「ありがとう」と声を掛け、子どもたちは満足げに園庭へと戻って行きました。
保育者の子どもへの「ありがとう」という感謝の言葉は、子ども同士に広がり、他の子に対する思いやりの行動にあらわれ、幼稚園全体に温かい雰囲気が伝わっていきます。
 保育者が子どもの自立、自律を願い、真の愛情で考えた誘導が「おとなの価値観の押しつけ」にならぬよう、子どもに「4つの喜び」があるかで保育の評価をしています。

「4つの喜び」
1.遊んだ・活動した喜び、2.伸びた喜び、3.考えた喜び、4.みんなでやった喜び

 ハンカチが落ちていた時,これを保育者が拾ったのでは,子どもに感謝できないだけでなく,彼らの気づきや仲間づくりのきっかけを奪うことになる.保育者の「ハンカチを拾いなさい」と言う指図では気づく子や他の子を思いやる子は育たない.子どもがハンカチを拾った時,「よく気がついたね.落とした子は困っているだろうね.ありがとう.だれのだろう」などと語りかける.この子は拾わないと考えた時は,彼がハンカチを見た瞬間,「桃香さん,ハンカチを拾ってくれるの.ありがとう.先生,助かるわ.だれが落としたのだろうね.みんなにもお願いして一緒に探そうか」と話しかけるなど,子どもに感謝する機会は多い.
国立兵庫教育大学名誉教授 原田碩三先生
「子どもが主役」の「のびのび充実保育」
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〜 「子どもに感謝する保育」 の巻〜